福島の子ども保養プロジェクトin埼玉実行委員会主催
福島の子どもたちは「今」講演会報告
~被ばくリスク低減に向けた保養プロジェクトの役割~
<講演会開催に至った経過>
- 福島大学災害復興研究所、福島県ユニセフ協会、福島県生協連の三者で進めている「福島の子ども保養プロジェクト」を今冬知りました。
- 埼玉でも、長期休暇を利用して「福島の親子」を迎え入れる検討を始め、埼玉県内の生協で実行委員会を作り、企業・団体の協力を得て準備を開始しました。
- 福島の今(特に、お子さんや親の現状)を知らなくては、「かわいそうな子どもたちを支援する」で終わってしまう。多くの方に「福島の今」を知って、福島への支援(今回は保養プロジェクト)に係わってほしいとの思いで西﨑先生をお呼びしました。
- 【日 時】
- 7月24日(火)10:00~12:00
- 【場 所】
- さいたまコープコーププラザ浦和 3階大会議室
- 【出席者】
- 61人
- 【講 師】
- 西﨑 伸子氏
- (福島大学 行政政策学類 地域環境論研究室 准教授)
<講演の概要>
(1)原発事故から1年4カ月を経て
2011年12月16日
野田首相による原発事故の収束宣言2012年4月~
「復興2年目、復旧・復 興に進む行政」、「学校行事も元に戻す」
福島県内でのつぶやき「収束宣言なんてとんでもない」「毎日被ばくを強要されている現状は改善していない」「去年は、子どもを被ばくさせないための取り組みを学校もしていたのに、今年(4月から)は「平常通り」・・・」
(2)乳幼児・妊産婦支援の理由
出産や子育て初期の不安感
核家族化、社会からの孤立(事故前から指摘)
放射能に対する感受性が高い
※大人の3倍程度の癌リスク
防護に関する対策の遅延
(乳幼児や妊婦の基準を設けていなかった)
(3)不安の結果としての「自主避難」県内人口の減
福島県の人口(1年前と比べ) 5万7575人の減少
県外避難者・転居者数 62,084人(12年6月)
18才未満の避難者 30,109人(県内12,214人、県外17,895人)
(4)1年経ても子育て環境は「非日常」、声を伝える「子供・被災者支援法」