さよなら原発埼玉県民集会 決議
昨年の「東日本大震災」をきっかけに、東京電力福島第一原子力発電所では、メルトダウンと原子炉建屋の水素爆発という「絶対に起こらないはずの過酷事故」が発生しました。事故から1年7か月を経過した今もなお、16 万人もの人が先の見通しの立たない不安で不自由な避難生活を余儀なくされています。
海洋や農地・森林、大気などの自然環境、食料や飲料水の汚染、住民の被ばくなど、私たちの不安は何ら解決していません。原発からは、2万4千トンの使用済み核燃料が作りだされ、行く先のない使用済み核燃料は、各原発立地内に貯蔵され続けています。原発事故は、ひとたび放射性物質が放出されると、その被害が広がり続け、それを防止する手段はありません。二度と原発事故を起こすことは許されません。
「原発は適切に管理されているはず」「原発はクリーンなエネルギー」と思っていた人も含め、原子力発電への疑問と不安は高まっています。7月~8月に政府主導で実施した意見聴取会、パブリックコメント、各種の世論調査でも「原発ゼロ」を望む国民の声は大多数となっています。国民は、原発にたよらない社会、原発ゼロの社会を望んでいます。毎週金曜日に国会周辺で行われているデモは、全国に広がっています。
こうしたなか、政府は、7月に、関西電力大飯原発3号機、4号機を相次いで再稼働しました。また、中断している原発の建設再開を容認し、核燃料サイクル政策を継続し、アメリカや経済界等の要請をうけ「原発稼働ゼロ」を明記した「エネルギー・環境戦略」の閣議決定を見送りました。
本日ここに集った私たちは、原子力発電と共生できないことを改めて学びました。私たちは、エネルギーを原子力発電に依存することを望みません。私たちは、省エネルギーを進め、原子力発電所を計画的に廃炉にし、地産地消による様々な再生可能エネルギーへの構造の転換を求めます。
2012年10月8日
さよなら原発埼玉県民集会