第2回核兵器禁止条約交渉会議への日本政府の参加を求めます
会長声明
第2回核兵器禁止条約交渉会議への日本政府の参加を求めます
2017年6月8日
埼玉県生活協同組合連合会
会長理事 岩岡宏保
埼玉県生協連は1972年の設立以来、核兵器のない平和な世界に向けて会員生協や地域の諸団体の皆様とともに取り組みを進めています。
昨年12月23日の第71回国連総会本会議で、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議が賛成113、反対35、棄権13で採択されました。核兵器廃絶に向けて画期的な第一歩を踏み出しました。残念ながら日本政府は交渉会議決議に反対を表明し、世界中に驚きと衝撃を与えました。
交渉決議を受けて「核兵器を禁止し、廃絶に向けての法的拘束力のある協定を交渉する国連会議」の第1回会議が3月に開催され、国際機関や市民社会の代表が参加して協議されました。日本政府は初日に、「核兵器国が参加してない現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難」と述べ今後の議論に参加しない意向を明言し、2日目からは交渉会議に参加せず日本政府席は空席となってしまいました。
唯一の被爆国でありながら核兵器禁止条約制定に向けた交渉会議の成功に背を向ける今回の政府の行動を大変遺憾に思います。
第2回交渉会議に先立ち、5月22日、国連欧州本部で交渉会議のホワイト議長より、核兵器禁止条約の草案が発表されました。原爆の犠牲者(ヒバクシャ)の表現が盛り込まれました。また、全ての国々が加盟できる内容となっています。
昨年の5月オバマ前大統領が広島を訪問した際、安倍総理は「核兵器のない世界を必ず実現する。その道のりがいかに長く、いかに困難なものであろうとも、絶え間なく努力を積み重ねていくことが今を生きる私たちの責任であります」と演説しました。
演説の「核兵器のない世界を必ず実現する」ために「後世の人びとが生き地獄を体験しないように、生きている間に何としても核兵器のない世界を実現したい」との被爆者のみなさんの想いに寄り添い、6月15日から7月7日まで開催される第2回交渉会議に日本政府は必ず参加し、核兵器の廃絶に向けて核保有国と非核保有国との橋渡しを具体的な行動で示してください。