埼玉県生活協同組合連合会

新年のごあいさつ

埼玉県生活協同組合連合会 会長理事  吉川 尚彦
埼玉県生活協同組合連合会
会長理事  吉川 尚彦

 あけましておめでとうございます。
昨年も、埼玉県行政をはじめ、埼玉県議会、県内諸団体の皆様より、当会および埼玉県内の生協に対し多大なご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。

 ロシアによるウクライナ侵略の長期化により、世界情勢も私たちのくらしも大きな影響を受けました。「くらしは平和であってこそ」の思いを新たにしつつ、食料とエネルギー資源の多くを輸入に頼るくらしの現実を知り、生産や消費の問題について目を向けざるを得なくなった年でもありました。

 県内の生協は、コロナ禍の出口が見えない中、事業と活動の両面で「日常」を取り戻す努力をしつつ、生活困窮者への食料の寄贈、市民団体への助成などを通じた生活支援を行い、ウクライナ人道支援募金に取り組むなど、助け合いの組織として積極的に活動いたしました。

 しかしながら足元では、記録的な円安とエネルギー資源高、食料価格の高騰がくらしを直撃しています。組合員の節約志向が顕著となる一方、コストの上昇により事業も厳しさを増しています。コロナ禍の長期化による社会的弱者の孤立の固定化、物価高騰による貧困と格差拡大、くらしを良くしたいとの願いにつけ込む消費者被害も危惧されます。

 明るい材料は見出しにくい状況ですが、厳しい局面だからこそ、組合員に寄り添い、くらしを支える事業と活動を進めるとともに、行政・諸団体との連携を深め、世界的な気候変動、自然災害、食料問題、紛争などの課題解決に向け、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと思います。

 当会は昨年、創立50年の節目を迎えることができました。支えていただいた皆様に心から感謝申し上げますとともに、これからも「ずっとくらしのなかに」なくてはならない存在となれるよう、尽力してまいります。

 結びにあたり、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、新年のごあいさつといたします。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。