- 測定参加生協と友誼団体のデータ数
医療生協 2894件、さいたまコープ 791件、
生活クラブ 722件、狭山の緑を守る会 49件 計 4,456件(昨年4,575件)
- 全体での有効データは4,418件(昨年4,278件)、そのうち、地上1.5Mの野外で
測定された 「通常測定」が 3,977件(昨年3,793件)室内・高層・移動する物で測定された「特定測定」が 441件(昨年485件)でした。
- 市町村別では、データ数が20以上の自治体が49自治体(昨年 47)、20未満が35自治体(昨年 37)、データのない自治体は6自治体(昨年
6)でした。
- 通常測定の市町村別のデータ件数はさいたま市(484件)、所沢市(434件)、川口市(337件)、熊谷市(213件)が多くなっています。他に100件を越えている自治体は春日部市、上尾市、狭山市でした。
- 通常測定の総平均は、38.6ppbで、昨年12月の40.5ppbに比べて低い数値でした。埼玉県の測定局平均は
32.35ppb(昨年値 28.31ppb)でした。
*単位は、01年よりppmの千倍の単位ppbで表現しています。1ppbは0.001ppmです。
- 状況別に見ると、
「幹線道路(片側2斜線以上の道路沿い)」は 322件(8.1%)で平均 48.0ppb
(昨年47.6ppb) 「道路(それ以外の道路沿い)」は 3,277件(82.4%)で平均 37.9ppb(昨年41.0ppb)
「学校・幼稚園(敷地内)」は 153件(3.9%)で平均 38.2ppb(昨年42.0ppb)
「公園・寺社(敷地内)」は 110件(2.7%)で平均 38.7ppb(昨年41.6ppb)
「その他」は 115件(2.9%)で平均 35.1ppb(昨年37.9ppb) でした。
- データ数20以上の自治体に限った市町村別の平均では、高い順に鳩ヶ谷市(63.1ppb)、戸田市(49.6ppb)、蓮田市(49.5ppb)、久喜市(48.5ppb)、和光市(47.1ppb)、
さいたま市(47.0ppb)の順でした。
- データ数が20以上の自治体の平均は60ppb以上が1自治体、40以上60ppb未満が16自治体(昨年26)、20以上40ppb未満が32自治体(昨年21)、旧基準の20ppb以下は今回もありませんでした。
*NO2(二酸化窒素)の環境基準(78年改正)
当初、20ppb(0.02ppm)以下とされていた。それが、78年の基準改定で、40ppb(0.04ppm)以下に緩和され、「当面の措置として60ppbを
超えなければよしとする(=ゾーン基準)」とされたが、いつのまにかその60ppbが「環境基準」といわれるようになった。
- ここ3年間の変化をみてみると、3年連続して上昇している自治体は大井町と三芳町でした。逆に3年連続で減少しているのは草加市、幸手市、行田市、栗橋町、吹上町、朝霞市、鶴ヶ島市、飯能市、江南町でした。3年連続して平均値が40ppb以上なのは草加市、蓮田市、久喜市、鳩ヶ谷市、戸田市、和光市でした。
- 個々のデータを見ると、現行ゾーン基準の60ppbを超えるものは245件(全体の6.2%、昨年 8.4%)、ゾーン内である40~60ppbまでの件数が1,392件(35.0%、昨年
38.6%)、旧基準の20ppb以下であったのが181件(4.5%、昨年 3.6%)でした。最高値は130ppbでした。
- ワースト100位までの地点は、自治体数では28市町村(昨年38)が入っていて、中央地域(70%)、東部地域(13%)に数値の高い地点が相変わらず集中しています。昨年は数値の高い地域が県内の広域で測定されましたが、今回は中央地域周辺に集中している傾向となりました。
- ワースト100位までの地点を状況別にみると幹線道路が32%、道路が58%、学校・幼稚園が5%、公園・寺社が3%でした。昨年に比べて幹線道路の割合が27%→32%とやや増加しました。学校や公園地点の割合はほぼ同じでした。
- 特定測定の平均値は38.5ppbでした。例年のようにマンションのベランダといった場所での測定が多く半数以上を占めていました。他には自転車やランドセルなどの移動する物での測定、室内での測定、違う日程での測定がありました。
- 同じ地点で測定日を変えた測定では、通常測定の木、金曜日よりも週明けの月、火曜日の測定の方が低い数値になりました。また、雨が降った日も通常測定に比べて低い数値となりました。同じ建物の1階と2階の測定では、階上の方が高い数値となりました。
今回、通常測定の総平均は低くなりましたが、幹線道路では高くなりました。また、50ppbを超える測定値が集中している地点も見られました。ディーゼル車規制の影響がまだ顕著にはあらわれていないと思われ、今後の数値の変化も注意してみていきたいと考えています。
身近な環境問題として興味を持つことができる取り組みとなるような学習の機会を持ったり、いろいろな測定の仕方をお知らせしたりするなどして、参加者の増加を進めていきたいと考えます。
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